アート

木版画の「暑中見舞い作品」を和紙にコピーし、ハガキに貼付ける方法。及び63円ハガキの重量・サイズ制限

 

・・・そもそも版画作品を直接、和紙にコピーできるのか?との疑問をお持ちではありませんか?。

実は、私も以前からその疑問は持っていました。

というのもこの夏、目にトラブルが起きてしまい、たくさんの版画制作が困難になったからです。

暑中見舞いは続けたいけど、今までの木版画を文字での挨拶に替えるのは、より困難(笑)で抵抗がありました。

そこで、木版画作品(山紫陽花)を直接、和紙にコピーできないか?トライしてみました。

そして、その和紙をハガキに貼り付ける方法はどうしたらよいか?。ベストな貼り付け方法はどれか?にトライしました。

ご参考、近年の暑中見舞い。

写真:近年の暑中お見舞い、例。

 

Contents
  1. 直接和紙にコピーをする準備
  2. プリンター(EPSON)の設定をする
  3. 作品の試し刷りを和紙別に行う
  4. プリンターを手差設定のみでコピーする方法。
  5. 和紙をハガキに貼り付ける三つの方法。
  6. 両面テープを使い、ハガキに貼り付ける方法がオススメ。
  7. 木版画の「暑中見舞い作品」を和紙にコピーし、貼り付ける方法のまとめ。
  8. 裏面を書損したハガキの再使用可能な方法
  9. 63円ハガキの重量とサイズの制限
  10. 63円ハガキの重量・サイズ制限のまとめ。
  11. 番外編、ご参考暑中見舞い。

直接和紙にコピーをする準備

和紙:まず和紙をハガキ大にカットする。

・・・和紙の白・鳥の子(黄色気味)、2種類を各々5枚くらい用意します。<参考>下記、通販で取り寄せました。

これは試し刷りのためです。白い和紙の作品と鳥の子和紙の作品では、与える印象に違いがあり、和紙をどちらかに選択します。

<和紙:製造元・販売>

  • 製造元:(有)山喜製紙所
  • 所 在:〒915-0234 福井県越前市大滝町31-20
  • T E L :(0778) 43-0526
  • F A X :(0778) 42-0526

<木版画用品:通販> Wood Like マツムラ

  • 所 在:〒東京都練馬区上石神井1-11-9
  • F A X : 03-3920-2638

作品:対象作品のベストポジションを決める。

・・・暑中見舞いのために、従来の作品からトリミングした部分などで作品のデザインを決めます。

写真:従来作品からトリミングによりデザインを決めました。

昨年制作した、山紫陽花の作品を対象に決めました。

はがき大のマットで山紫陽花の作品の数か所をトリミングし、ベストポジションを決めました。

この時、夏の文字と印鑑の場所も大まかにイメージします。

夏の文字は紫陽花と反対色の黄系統、印鑑の場所は右下隅としましました。

プリンター(EPSON)の設定をする

写真:応用設定⇒用紙設定⇒用紙サイズで、ハガキを選択します。

 

応用設定(倍率の右側)をタッチ操作する。

  1. 応用設定・・・コピー右の応用セットを押す。
  2. 用紙設定・・・手差し給付を選択をお勧めします。*操作注意事項:下トレイ・上トレイの選択操作があります。
  3. 用紙サイズ・・・ハガキを選択します(少し見つけにくいです、写真参考)。
  4. 応用設定クリアー・・・作業終了後、応用設定に戻り、最終までスクロールしクリアーを選択し終了する。

 

作品の試し刷りを和紙別に行う

・・・下記の通りハガキの写真は右端に置きますが、ハガキの(絵柄面)は表向きにしています。

実際コピーする時は、はがきの(絵柄面)は、下向きにします。

写真:機種は、インクジェットプリンター EPSON EP-882ABです。

 

コピースペースへのセット位置。

・・・今回の対象作品は、コピースペースの最上部の右下部にセットしました。ハガキ手差し給付のため右下部、この位置がベストです。

ハガキ大より大きく和紙のサイズをとりたいときは、コピースペースにおけるハガキの位置と、手差しトレイの挿入口の間隔を調整します。

印刷濃度を調節する。

・・・コピー設定に戻り、印刷濃度を調節します。左ポイントごとに薄くなり、右ポイント毎に濃くなります。

ほとんど1段階の濃か・淡か、調節しないで普通のまま、の三通りの試し刷りで判断できます。

和紙の種類別に印刷して感触を確かめ判断する。

・・・和紙の種類を決める:白い和紙と鳥の子(黄色っぽい)を別々に印刷します。

印刷後、どちらの色合いの和紙が作品にマッチしているか比べてみて判断します。

プリンターを手差設定のみでコピーする方法。

・・・プリンターを手差し設定にするだけでコピーする方法。年賀状の「今年もよろしくおねがいします」をコピーします。

写真:コピーセットガラス面の右下から「5.2cmの位置」にハガキをセットします。

 

ハガキを置く場所のポイント。

・・・ハガキの置く位置:プリンターの右端から5.2cm離した位置にセットするのがポイントです。

実際にコピーの際は、写真の長方形5.2cm記載の紙を除きます。ハガキ「今年もよろしくおねがいします」の印刷面は下にしてコピーします。

ハガキ「今年もよろしくおねがいします」の文言面は下にしてコピーします。印刷結果を見て微妙な位置・黒の濃度も調整します。

給紙方法を手差しにセット。

・・・印刷前にプリンターを設定します。設定は、印刷のプロバティーを手差給付にオプション指定します。

プリンターは、手差し給付用にセットします。

ためし刷りをし位置を確かめます。

・・・近年、目の衰えもあり細かい彫りが困難になったため、過去に彫った文言の「今年もよろしくおねがいします」を来年の年賀ハガキにコピー使用しました。

よって、以前彫った文言の位置と今回の年賀ハガキとの位置関係を調整する必要がありました。

和紙の種類により黒の濃淡の具合も希望の濃さにプリンターの濃淡を調整します。

写真:年賀状挨拶の文言をコピーした後に、一版めを摺ったケース。

 

写真:文言をコピーした後に、二版目・三版目を摺ったケース。

写真:年賀状完成しました。

和紙をハガキに貼り付ける三つの方法。

・・・手で糊付けし貼る・スプレーのりで貼る・両面テープで貼る、三つの方法を試しました。

結論から言うと両面テープを使用し、貼り付けるがベストでした。

手で糊付けする。

・・・手が汚れる割には均等性に欠けます。ばれんを使っても空気が入りやすい。完成後たわみが生じます。

スプレーのりで貼り付ける。

・・・周囲にスプレーのりが周囲に散らばる。においが気になるが、屋外では風が吹くなど作業がしづらいです。

両面テープで貼り付けする利点。

  • 手でのりつけする欠点を解消、手が汚れず均等に貼れる。完成後、たわみが生じません。
  • スプレーのりの欠点を解消、においがしない。作業場所をとらず、何処でも作業可能です。

 

両面テープを使い、ハガキに貼り付ける方法がオススメ。

使用する両面テープ。

・・・ハガキに貼り付けるため使用する両面テープには、ニチバン、幅2cm・10mをお勧めします。

写真:両面テープはそれぞれ四隅ごとに、間隔をあけて貼ります。

ハガキに貼り付ける方法。

  1. 台紙になる側の四方に両面テープを貼います。
  2. 四方の両面テープには、それぞれ5mmずつ間隔をあけて貼るのがポイントです。
  3. 台紙の下方と作品の下方の向きを確かめ、先ず台紙の上方のテープをはがします
  4. 台紙の下方と作品の下方を重ねた後、ずれないように作品の上部を台紙の上部に合わせます。この時、作品の上方をわずかに浮かせ、はがした上方の両面のテープに作品が触れないように注意します。
  5. 台紙の上部を貼り合わせた後、カッターナイフの刃先など使い、他のテープをはがします。
  6. 他のテープをはがすとき、「5mmの間隔」があるのではがしやすい効果を発揮します。

そもそも、版画作品を和紙にコピーできるのか?との疑問を以前から持っていました。

この夏、目にトラブルが起きてしまい版画制作が困難になったことから、版画作品のコピーにトライしました。

その事とは別に木版画の雰囲気を損なわず、制作するにはどうしたらよいのか、今後ともトライしたいです。

また今回、初めて和紙をハガキに貼り付ける方法をトライしました。

結果、両面テープが最も効果的で、できばえも優れていることを確信したことは大きな収穫でした。参考になれば幸いです。

 

写真:和紙に直接コピーした作品を、両面テープで張り付けて完成しました。

 

  • 文字”夏”の色:山紫陽花の存在を損なわないように、小さしく主張しない、でも埋没しないように黄系色にしました。
  • 文字”夏”の位置:全体を台形にまとめるため、中央よりに位置させました。
  • 印鑑の位置:文字”夏”の位置関係から、右下端に押印しました。
  • その他:左上端に葉っぱのトップをのぞかせ、押印とのバランスをとりました。

 

木版画の「暑中見舞い作品」を和紙にコピーし、貼り付ける方法のまとめ。

・・・和紙にコピーできないか?の発想で、トライしました。コピー機の性能などの知識も増えました。

又、両面テープを利用して張り付ける方法を見つけるなど、スキルアップにつながったと思います。

新たなことにトライすることの大切さを学びました。何かご参考になれば幸いです。

ご参考、”あじさい”について一言。

・・・毎年、雨の季節に合わせるように、色とりどりの大輪を着けて、重くなりがちな気分を慰めてくれます。

ありがたい花木なのかもしれないと今年の梅雨は特に、思えてきます。

紫陽花の詩が高田敏子さんにある「あじさいの花」。

あじさいは/ 雨にぬれて/ 悲しみを洗っている/

悲しみを洗いながら/ 美しく色をかえていく。

悲しみも、思うに任せないことも多くあったこの夏、花をながめれば、元気づけられるようでもあります。

この週末をはじめ、開かれるはずだったあじさい祭りなどが、中止になった名所も多いようです。

美しく色を変えていく様を、塀越しのご近所の庭に、あるいは道ばたに、見てきた方も多いでしょう。

涼しげな青、温かみのある赤に微妙な鮮やかさの変化もある色の違いは、土壌の酸性、アルカリ性の度合いに関係があるといいます。

酸性ならば、土中のアルミニュウムイオンが溶けて、吸収した花は青を帯びるといわれています。

根元に一円玉を埋めると花は青くなるという説を聞くが、物の本によれば疑わしいそうです。

色の移ろいから「あじさい」には心変わりしやすい人の意味もありました。

当世ならばむしろ、多様性の花のようで好ましくも思えます。

褐色になってもう枯れてしまったようにみえながら、きれいな薄い緑やピンクを、又取り戻すものがあろます。

どこか人生のうつろいを思わせるようです。2020・6・27(中日新聞:中日春秋)。

裏面を書損したハガキの再使用可能な方法

年賀ハガキ・暑中見舞い等、裏面の書損ハガキは再使用可能です

  1. 書損の対象ハガキ0.4mmを横水平に裂きますハガキの隅から0.4mmの真ん中目指してカッターナイフの刃先を入れます。刃先が3~4mm入ったら成功です。必ず中心から分かれると信じて左右の指先でバランスをとり、両手でゆっくりはがします。書損裏面と宛名面を半分に分けます。
  2. 和紙をハガキ大にカットし、当初予定の裏面の作品をその和紙に作成します。
  3. 宛名面のハガキは恐らく丸くそっているので、裏面の作品をハガキに貼り付ける前に宛名面のハガキを裏側からスチームアイロンで伸ばします。
  4. 裏面予定の和紙作品にしわがあれば伸ばします。次に宛名面と裏面の作品を貼り付けます。
  5. 端から空気を追い出すように慎重に、両面テープを使い「ハガキに貼り付ける方法」を参考に貼って出来上がりです。

宛名面の書損は、郵便局でハガキ・切手に交換できます。

・・・宛名面の薄く丸まったはがきは、画用紙をカットするなどの紙面に貼り付けます。後日、郵便局でハガキ・切手に交換するためです。

抽選日(1月中旬・2022年は1月16日)以降に、交換したほうがベターです。ただし、交換には「ハガキ1枚につき5円の手数料」が引かれます。

もし年賀切手セットの当選の場合は、趣味として収集される場合以外は年内早めに使用したほうが効果的だと思います。

写真:(左から)和紙の作品二枚、スチームアイロン(温度は低温で十分です)。

63円ハガキの重量とサイズの制限

63円ハガキの重量制限

63円ハガキの重量制限は、2~6gの範囲です。重量オーバーは、84円で12円追加料金です。

新聞や広告のチラシに切り取り線などで、ハガキを作る場合は、2g以上となるよう注意しましょう。2g未満は取り扱いません。

郵便ハガキの重量は3.0gです。よって郵便ハガキに直接コピーするのは何ら問題ありません。

今回コピーした和紙のハガキは、1.5gでした。それを4.5gの台紙に貼りました。

両面テープの0.5gと合わせ6.5gとなり、0.5gオーバーとなりました。

0.5gオーバーの暑中見舞いなんて全くノーマークでした。

そうとは知らず、ゆうパックのついでに窓口に、前述暑中見舞いのハガキの投かんを依頼した時点で0.5gの重量オーバーが判明しました。

重量オーバーの63円ハガキに切手を貼ってしまった。

・・・重量オーバーのハガキに、一旦63円切手を貼ってしまいました。84円扱いなので、21円追加しないといけません。

21円切手はないので、20円切手と1円切手を追加しました。窓口と相談のうえ、63円切手の下方に20円切手と1円切手を横に並べることで解決しました。

63円ハガキのサイズの制限

63円ハガキのサイズ制限は、最小90×140mm・最大107×154mmです。ちなみに郵便ハガキサイズは、100×148mmです。

写真:縦・横ハガキにおける広告(文章)・切手の位置関係です。

 

63円ハガキで一般的に知られている決まり。

  • 広告(文章)を入れる場合、用紙の2分の一の範囲で納める:縦向きのハガキ…下半分、横向きのハガキ…左半分。
  • 切手を貼る枠のサイズ:縦向きハガキ…左上端、横向きハガキ…右上端。
  • ハガキの色:白または淡い色を使う。濃い色の場合、住所氏名などの記載が白い紙上に記載され、判明可能であればOK。
  • 郵便番号枠の色:朱色または金赤色。

63円ハガキの重量オーバーに気づいた窓口の職員はすごいですね。

過日、私の投かんしたいくつかのハガキは、大丈夫だったのでしょうか?。

重量オーバーのハガキの追加料金を、受け取りに人が拒否した場合、そのハガキは差出人に返送されます。

たまたま今回窓口で発見されたハガキだけが、重量オーバーしたと思います。過日送ったはがきは、無事な到着の幸運を祈っています。

今回の出来事がなっかたら、63円ハガキにおける、重量・サイズ制限などの他、様ざまな決まりごとを気にも留めなかったでしょう。

おすすめ情報:和紙の重量を減らす裏技。

ハガキの重量を減らす:和紙の裏側をはがし6g以内の5gに収めました。

 

一般的なハガキサイズの和紙(100×148mm)の重量は1.5g前後です。和紙は薄い3~4層になっています。

それを軽量にするには、和紙の裏面にあたる面をはがします。角にナイフを入れ、指でつまんではがすと簡単に薄く均一に剥がれます。ゆっくりはがすと失敗しません、お勧めします。

何故か?漉きながら重ねて作る和紙の特徴を利用します。(紙漉きの工程=掛け流し→調子→捨て水…普通3~4層ができます)。

63円ハガキの重量・サイズ制限のまとめ。

・・・ハガキの重量制限がきわどいとき、簡単に和紙の重量を減らす方法など、今回自ら体験し参考になりました。

すでにご承知の事ばかりだったでしょうが、少しでも本記事がお役に立てば幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

番外編、ご参考暑中見舞い。

番外編としてご参考までに、本年と近年の暑中見舞いを掲載します。

本年の暑中見舞い

木版画で果物「桃」をリアルに表現する方法。ぼかし・ステンシル技法:工程・ポイント・裏技。

写真:2022年暑中見舞い。

近年の暑中見舞い

写真:デザインごとにおける、文字の形・色・位置関係をご参考いただければ幸いです。