・・・美術団体・国画会による第98回国展 名古屋展が、名古屋・栄の愛知県美術館ギャラリーで開かれました。
展示部門は、絵画・版画・彫刻・工芸・写真の5部門ですが、当ブロブでは版画部門の作品を紹介をしております。
第98回国展
東京本展
- 展示会場:国立新美術館(六本木・乃木坂)。
- 展示期間:2024/5/1(水)~~5/13(月)。
- 展示部門:絵画・版画・彫刻・工芸・写真の5部門。
名古屋展
- 展示会場:愛知県美術館ギャラリー(名古屋・栄)。
- 展示期間:2024/5/21(火)~5/26(日)。
- 展示部門:絵画・版画・彫刻・工芸・写真の5部門、368点。
名古屋展:展示作品紹介(版画部)
・・・今回名古屋は、東京で5月1日~13日に開かれた本展の受賞者を始め、
全国の版画部門会員と東海地区の会員や会友、一般公募の入選作の中から一部を紹介しています。
受賞者、受賞者作品の紹介
・・・受賞者(全国の受賞者を対象)及び作品を紹介します。
国画賞
葛西祐子(一般):Go find Ⅵ
新人賞
内藤三香(初入選):カラス 48
宇都宮俊次(初入選):ネジ螺子ねじ
準会員優作賞
福地秀樹(準会員):生成 4
会友賞
藤本市郎(新準会員):引き潮ー1月のマーブル
新会員
今井春雄:城跡
鈴木豊志:水面に浮かぶーガガブター
永田寿治:小舟に乗って
新準会員、作品紹介
石川敦之(新準会員)
藤本市郎(新準会員)
会友賞に記載
中部地区作者、作品紹介
・・・中部地区作者の作品を紹介します(順不同)。
米倉泰民(会員)、境界碑
小原喜夫(会員)、Z23(御蓋山)
<御蓋山>
春日大社は、768年に天皇の命によって社殿が建立されたと伝わる。
その春日大社の祭神の一方『タケミカヅチノミコト』が、
茨城県にある鹿島神宮から白鹿に乗って降臨されたと伝わるのが、
春日大社の東、標高283メートルの御蓋山(みかさやま。三笠山とも書く)である。
鹿は神の使いとして古の時代から保護されているので、
奈良市内では鹿の姿があちこちで見られる(ネット情報=春日大社の神域の森)。
美術の窓、編集中
廣江嘉郎(会員):ダンスエレジー
吉川房子(会員):促すー2
羽多野豊子(会員):夢ひと夜ー16
大隅東也(会員)、Divergence 2405
佐藤豊子(会員)、My world 45
鈴木洋子(会員)、沈黙 23-3
末平博子
浅井重一(準会員)、湿地ー2
恵子(準会員)、景 ’24
石川敦之(新準会員):群空間 Ⅳ
山口久子(会友)、浜辺の唄
松元 哲(一般):スクゥェア 7
内藤三香(初入選):カラス 52
馬淵英樹(初入選):明日の誓い
沼田豊彦(会員)遺作:形象 3-3
・・・沼田豊彦先生は、朝日カルチャーセンターで私が初めて木版画を教えていただいた印象深い講師でした。
沼田先生の作品を観る度、当時の教室の授業風景と「他の人と同じようなことをやって満足してはダメ!、
自分独自のものを追求し、他の人と違った作風にチャレンジしなさい」の言葉を思いだします。
- 1933年(昭和 8年) 名古屋市生まれ
- 1987年(昭和62年) 関西国展 新人賞受賞
- 1992年(平成 4年) 中部国展 新人賞受賞
- 1993年(平成 5年) 中部国展 奨励賞受賞
- 1994年(平成 6年) 中部国展 奨励賞受賞
- 1996年(平成 8年) 第70回国展 新人賞受賞
- 1997年(平成 9年) 第71回国展 会友(現準会員)推挙
- 2006年(平成18年) 第80回記念国展 会員推挙
- 2023年(令和 5年) 5月逝去 享年91歳(合掌)。
他、木版画グループ、水彩協会などに参加、展覧会・個展多数。
沼田豊彦氏遺作展示状況
中部地区以外の作者、作品紹介
前田政晴(会員):石長比売(いわながひめ)
<石長比売>
木花之佐久夜毘売とともに天孫邇邇芸命(ににぎ)の元に嫁ぐが、
石長比売は醜かったことから父の元に送り返された。大山津見神はそれを怒り、
「石長比売を差し上げたのは天孫が岩のように永遠のものとなるように、
木花之佐久夜毘売を差し上げたのは天孫が花のように繁栄するようにと誓約を立てたからである」ことを教え、
石長比売を送り返したことで天孫の寿命が短くなるだろうと告げた。
『日本書紀』には、妊娠した木花開耶姫を石長比売が呪ったとも記され、
それが人の短命の起源であるとしている(ネット検索)。
青木鐵夫(会員):あっち
太田策司:座標ー6
米倉 泉:Voyage-碇泊ー241
青木晴美(会員):sound 105
藤田 泉(会員):針路/種
穂積千幸(会員):Schattoren
柴田吉郎:冬の旅(木曽街道)
亀川尚子(会員):日々
津田恵子(会員):「Twisting Landscapes」Ⅲ
塩崎淳子:宮廷花
足立順子:宇宙の音
笠井直美(会員):花景15
奥秋広美:
その他
新聞記展
・・・国展名古屋展に関する新聞記事を紹介します。
見出し
「作家の新境地体感して。名古屋で国画会展 絵画や工芸など5部門」。
美術団体「国画会」による第98回国展の名古屋展が、名古屋・栄の県美術館ギャラリーで開かれている。
絵画、版画、彫刻、工芸、写真の5部門に、力のこもった作品356点が並ぶ。26日まで。
展示したのは、東京・国立新美術館で13日まで開かれた本展の受賞作をはじめ、
全国の会員と東海地区の会員、準会員、会友一般公募の入選作。
絵画部で今回、会員に推挙された山口弥生さん(豊橋市)の「はなの咲く庭」は、
黄色のバラの鉢植えが置かれた風景をやわらかな色彩で描き、心安らぐ作品にした。
工芸部で新人賞に選ばれた中山美伸さん(岡崎市)の「花絽織着物「インフィニティ」は、
沖縄の伝統的な花織の技法を用いて制作。
涼やかな薄手の着物に、「∞」の文様を刺繍のような立体的な趣に浮き立たせた。
同部では、「首里の織物」で昨年、人間国宝に認定された沖縄県の祝嶺恭子さんの作品も展示された。
国画会の名古屋支部事務所代表の増田直人さん(日進市)は「コロナ禍や紛争が続く世界情勢を鑑みながら、
各部門の作家が試行錯誤しながら生み出した作品ばかり、それぞれの作家の新しい表現を体験してもらいたい」と話した。
一般800円で大学生以下無料(2024/5/23日、中日新聞)。
第98回 国展 名古屋展まとめ
・・・国展名古屋展が5月21日開催、私の所属する「伍人展」が6月5日開催と同時開催を避けられ、展示作業の混乱なく安堵しました。
工芸部門に於いても例外でなく高齢化が進み、展示作業も大変で従来よりジャンルを超えて皆で協力し対応しています。
その中でも今回は、新人賞作家の涼やかな作品と人間国宝の存在感のある作品に圧倒されました。
国画会はジャンルが広く、今年は新しい人たちの活動も目立ちました。今後も「国展」の発展と活躍を楽しみにしています。
最後までご覧いただき有り難うございました。