第三回 ギャラリー東友
- 開催場所:電気文化会館(5階西ギャラリー)。
- 開催期間:2022/11/22~11/27。
- 開催時間:AM10:00~PM6:00(最終日PM4:00)。
・・・ギャラリー東友は、旧東海銀行出身者のOB会(東友会)に所属し、東海地区で文化的な趣味を楽しんでいる会員による作品の展示会であります。
では会場での展示の順(写真・俳画・ステンドグラス・書・篆刻・ボールペン画・水墨画・木版画・日本画・油彩画・水彩画・能面・甲冑・工芸)にて掲載します。
今回は、木版画「陽光」と「妻籠の秋」を出品しました。仲間達の作品と同様、ご観覧いただければ幸いです。
第四回 ギャラリー東海
写真
石田好子
<ヴェッターホルン(3701m)>
石井良子さんは、油彩画も出展されています。<劔の大王杉>ご覧ください。
井上雅弘
<桂林>
井上雅弘さんは、書も出展されています。<寿>ご覧ください。
神田久嗣
<ひなた駅の春>
<北アルプス国際芸術祭>
*北アルプス国際芸術祭*
毎年、長野県大町で開かれる国際芸術祭の一コマ。
黄色の楕円のテープに見えるのは、そのように見えるように家屋など実物に着色されている。
大変な手間をかけた作品だと思考します。(作品提供者、神田久嗣氏談)。
菊川勝義
<蓮の共演>
<夜明けの大満月(スーパームーン)>
<有明の月>
*写真コンテスト、受賞の常連です。
佐々 晃
<夜明け、弥冨から名駅を望む>
<名もなき池>
*名もなき池*
板取川の上流に存在します。近年、モネの池みたい?としてSNSなどで有名になり、外国人の観光客も多くなりました。
作品の水面には睡蓮が存在し、モネの庭を連想させます。
*板取川*
岐阜県北西部、両白山地南斜面から流れて美濃市で長良川に合流する川です。
上流部は森林地帯を峡谷をなして流れ、流域では夏季に多くのキャンプ場が開設されます。
中流域は牧谷(まきだに)と呼ばれ、かっては手すきの上質美濃紙の生産地でした。
澤田 卓
<琵琶湖夕景(1)>
<琵琶湖夕景(2)>
<琵琶湖夕景(3)>
*琵琶湖夕景3作品、カメラワークはプロレベル。
夕暮れ時、まれに且つ瞬間的に起こる貴重な現象(水面に映る光の波紋)をとらえた見事な作品です。
前述(1)の現象後、夕日が沈むまでの琵琶湖の夕景の移り変わりを時系列(2)・(3)に表現した連作です。
谷澤 保
<寒晒し(1)>
<寒晒し(2)>
西垣富夫
<耐える母子像>
*出品者コメント*
一時間に10cmも積もる強い降雪の中。
子供を抱えた母猿が、岩陰に身を寄せ降雪を羨ましげに見つめていました。
母猿の表情が印象的でした。
<オオワシ流氷から飛び立つ>
*出品者コメント*
羽根を広げると2m以上にもなる鳥です。獲物を掴む鋭い足です。
知床半島の羅臼から船で国後島方面に向かい島の景色がハッキリと見えるほど近寄ると流氷がありオオワシが居ました。
氷点下10度の中、望遠レンズ630mmで撮影しました。
真弓清司
<写真俳句便り>
村中征也
<ピースホルンへ向かう>
俳画
小林 睦
<時の流れの速きこと>
<元気よく>
ステンドグラス
中島茂代
<寿>
<歌舞伎と浮世絵 揚巻の助六>
書
井上雅弘
<寿>
*(逆筆)*
起筆における筆の入れ方の一種で、進行方向とは反対の方向に筆を入れ、
進行方向に対して穂先を押していくように軸をやや反対に傾ける気持ちで書くこと。(出品者情報・ネット検索)。
印田 誠
<竹里館(ちくりかん)の一部、作者:王維(おうい)>
<読み方>
- 独り座す、霊篁(ゆうこう)のうち琴を弾きまた長嘯(ちょうしょう)深林人知らず。
- 霊篁:奥深く静かな竹やぶ。
- 長嘯:口をすぼめて長く引いて詩を歌う。
<意味>
私は、ただ独り奥深く静かな竹藪の中の館に座って琴を弾いたり詩歌を長吟したりして過ごしている。
奥深い秋のことだから、この私の楽しみを誰も知らないだろう。
ただ明月だけが林の奥まで光り、私を照らしてくれる。(出品者:印田誠氏解説)。
*王維(669~761)*
中唐時代の詩人・画家。字、摩詰。太原(山東省)の人。宮廷に仕え、容姿すぐれた才人として高名。
都に近い藍田のもう川(もうせん)に別荘を営み、自然を楽しみ詩画をつくり、自適の生活を送った。
若いときから文名があり、長じて宮廷詩人の第一人者として活躍した。
その詩は「詩中に画あり」と評されるように、多くは山水の美、静的な美をテーマに歌われている。
山水画は後世の南宋画の祖とされた。作品「もう川図」は王維の在世中から著名で盛んに伝写された。
その模本系統の図をワシントンD.C.のフリーア美術館、大阪市立美術館などが所蔵する。
彼は書にもすぐれた手腕を示し、琴もよくするなど、きわめて多方面に才能を発揮しました。
<詩、作者:皇甫冉(こうほぜん)>
<読み方>
- 燕は社日(しゃにち)を知って巣を辞して去り、菊は重陽(ちょうよう)の為に雨を冒して開く。
- 社日(=五穀豊穣を土地の神様に感謝する日):秋分の日に近い戌(いぬ)の日のこと。
- 重陽(=菊の節句):菊を楽しむ節句で9月9日のこと。
<和文>
- 燕は秋を知って巣を去り、菊は9月9日の為に雨が降ろうとも開花に励む。(出品者:印田誠氏解説)。
*皇甫冉(714~767)*
中唐時代の安定(甘粛省)の詩人。字、茂政。官を退いた後、丹陽(江蘇省)に閑居して詩作にふけった。
吉岡和夫
<木鶏>
<東海>
*「寿比南山 福如東海」*
これは古くから中国で慶福の意に満ちた言葉として用いられてきたもので、昭和16年(1941年)、
東海銀行が創立された時、時の日銀総裁が新銀行名として命名した、「東海」の由来とされています。
当地の徳川美術館にも豊臣秀吉の愛用した印形に、この文句の刻まれたものがあります。(「東友」より引用)。
篆刻
高橋太利
<般若心境写仏>
ボールペン画
長谷川伸一
<人馬一体>
<立山連峰と女岩>
水墨画
武田喜彦
<メテオラ修道院(ギリシャ)>
<平等院鳳凰堂>
<ゴンドラの街>
渕元 魏
<伊勢街道>
木版画
陶山俊一
<悠久の森 Ⅱ>
藤﨑増男
<陽光>
<妻籠の秋>
日本画
伊藤武人
<花菖蒲>
大門正人
<薔薇>
油彩画
石田好子
<劔の大王杉>
長田 博
<赤富士>
角谷昌廣
<安曇野のわさび田>
粥川信夫
<合唱>
<自画像>
河村武彦
<伊吹の秋>
<伊吹の春>
白澤弘介
<徳山ダム遺跡住宅>
<長良川千鳥橋>
杉田 博
<日本アルプス>
畑 式久
<陶里(とこなめ)>
堀川喜代太郎
<アンスリューム>
山田宰二
<牧場の春>
水彩画
今村悦男
<城>
<赤い電車>
川瀬智弘
<パリ 記念の一枚>
<パリ 思い>
<パリ 読書>
齊藤俊夫
<冬の晴れ間>
藤川 悟
<熱帯スイレンムービーム>
<葱坊主>
宮本 昇
<上高地 カラマツの黄葉>
<夏の明治村役場>
村中征也
<白壁 文化の道散歩>
能面
竹内洋介
<猿べしみ>
<翁(白式尉)>(はくしきじょう)
<孫次郎>
<能面(ケース)と長靈べしみ>
*長靈べしみ*
おどけた眼を持つ長靈べしめは、「熊坂」の専用面として使われてます。
長範頭巾をつけ、薙刀を持ったいでたちで、見る者を釘付けにします。(出品者コメント)。
甲冑
林 幹郎
<鎧:緋絲毛引威仏胴具足>
(ひいと けびきおどし ほとけどうぐそく)
<兜・突パイ形筋兜>
(とっぱいなり すじかぶと)
*鎧・兜の主材料は?*
展示作品の主材料はアルミニウムです。鎧・兜の全重量は作り方にもよりますが、8~10kg程度となります。
鉄製であれば20kg程度になりますし、源平時代の大鎧であれば更に重くなります。
源平時代の合戦は騎射が主体で、馬が大鎧の重量を支えていました。
義経の八艘飛びは少し無理だったように思われます。
*塗装材料は?*
当時は漆をつかっていましたが、展示作品の塗料は、かぶれる恐れの少なく取り扱いの容易なカシュー塗料を使用しています。
アルミニウムに塗料を定着させるため、アルミの表面をサンドペーパーで磨き、その上で、下塗り・中塗り・仕上げ塗装を行います。(出品者解説)。
*カシュー塗料*
カシュー塗料の元、カシュー樹脂はカシューナッツの殻から絞り出した油が原料です。
カシューの樹は漆科の植物ですが、カシュー塗料は漆に似た性質を持ち、肉持ちがあります。
光沢溢れる塗膜は、一見漆と見分けがつかないくらいで、カシュー漆と呼んだりします。(出品者情報・ネット検索)。
工芸(テーブル展示)
佐藤玲子
<刺繍バッグ>
<戸塚刺繍>
*戸塚刺繍の特徴*
ヨーロッパの刺繍をもとにして日本人の感性や差し進めやすさに合わせてアレンジしたものでさまざまな手法を取り入れ、
たくさんのステッチを組み合わせることで豊かな深みのある表現を楽しむことができる刺繍です。
<ハーダンガー刺繡>
*ハーダンガー刺繍の特徴*
布目を数えて刺繍したあと、織り糸をカットして、残った織り糸をかがるのが特徴のノルウエーの伝統的な刺繍技法。
(思い出しました!)ノルウェーの少女と文通していた高校時代、刺繍したハンカチが送ってきました!。
あれは、ハーダンガー刺繍だったんですね!お礼だけで刺繍の特徴など話題にしませんでした。(勉強になりました)。
ステンドグラス(テーブル展示)
吉川美佐子
<フロアスタンド:Peony(芍薬)>
<ランプ:クリスマスベル>
ステンドグラス作成過程
多色摺木版の版木と摺り手順(テーブル展示)
陶山俊一
<工程1:左から右へ、下段へつづく>
<工程2:工程1から、左から右へ>
完成!<沖縄の海>
第三回ギャラリー東友のまとめ
・・・今回(第三回)は、40名の会員参加を得て展示作品は多岐にわたっております。
「ギャラリー東友」は、旧東海銀行OB同士の貴重な交流の場となっております。
改めて「ギャラリー東友」開催に尽力された方々、そして会場運営の世話役の方々に感謝を申し上げます。
ご来場の皆様には、楽しみながらご覧いただき、合わせてご歓談など頂けましたら幸いです。
ギャラリー東友出展者一同、御礼申し上げます。
最後までご高覧頂きありがとうございました。