・・・第27回火耀会木版画展(2022/10/18~23)で展示中です。
今回も小作品3点(書評・年賀状・暑中見舞い)を展示しますが、
従来の様に作品を広い画用紙に貼り付けるのではなく、今回は小額縁に入れて吊るします。
作品の展示例及び、額縁への工夫・ポイント・作成方法など、参考になれば幸いです。
木版画小作品3点
木版画小作品(縦3列)の展示例。
全ての作品が縦作品か横作品のケース
・・・作品三点がすべて縦か横であれば吊るす順番はあまり問題もありませんが、
目線は色相・明度・彩度及び、上から下へと誘導されます。
縦作品と横作品が混じるケース
その1.縦作品が二つ,横作品が一つのケース。
<上方から縦・横・縦の順がオススメ>
*作品すべてに視線が誘導されます*
真ん中作品の横幅が広いため、先ず真ん中の作品に視線が誘導され、その後に他の上下の作品に視線が誘導されます。
その2.縦か横どちらかが2対1になるケース
例1.<時系列・順番・歴史を強調したい作品群>
基本、上方から時系列順の吊るし方が理解されやすい。
例2.<安定感を強調したい作品群>
基本的に、上方の作品から明るい色合いに、そして下の作品は暗めの順の吊るし方が安定感を与えます。
例3.<動きを強調したい作品群>
基本的に、下方の作品は明るい色合いの方が、全体的に動きを感じさせます。
額縁裏への工夫、ポイント・作成方法
一番上方の作品の額縁裏への工夫
作品額の裏に紐を吊るす金具を設置
三つの額を連続吊るすには、一番上の作品の額の裏に全ての作品を吊るす吊り金具を左右に取りつけます。
左右の吊り金具を平行に取りつけるには、小作品のストレートな美観の表現に重要なので慎重に行います。
一番上方の作品の額縁裏へのポイント・作業方法
・・・今回の小版画作品の額は、展示的に統一感を図るため百均で調達しました。
吊り金具は平行に設置
吊り金具をホームセンターなどで入手、ネジをドライバーで回しやすいように、
あらかじめ吊り具を付けるポイントは、事前にキリなどでしるしを付けておくと作業がしやすいです。
紐は長さを調節できるように
吊るす紐は四本通しておく。四本で吊っても一本で吊っても可能なようにします。
四本通す事により、展示状況に合わせて吊るす紐の長さを調節できるのでおススメします。
額の裏の下部に紐を吊るす目印
額のサイズに合わせてカットした紙を半分に折り、折ったまま中心から額を吊るす位置に目印をつけます。
半分に折ったまま、その角を額縁の角に合わせ中心を基準にし適した場所にキリで穴を開けます。
折った紙を広げ、全体を額裏に合わせます。キリで開けた穴を利用し、額縁にマーカーで吊るすポイントの目印を付けます。
真ん中の作品の額縁裏への工夫
用意するグッズ
<紐を吊るすピン>
カラーハイタック画鋲(25本入り=画鋲ヘッドは透明です)。平坦な突起のない画鋲が適しています。
<作品を吊るす紐>
女性が髪を縛る輪ゴム(百均で調達=透明ナイロンぽい少し伸縮性のある輪ゴム?)が最適です。
真ん中の作品の額縁裏へのポイント・作業方法
正確に額縁に吊るす工作
<額の裏の上下に吊るすピンの位置の目印をつける方法>。
- 額と同じ幅に紙をカットし、半分に折った後ピンを指すポイントにキリで穴を開けます。
- その紙を元の大きさに広げ、キリで開けた穴を利用し、額縁にマーカーで目印を付けます。
横サイズの紙を折り、吊り下げるピンの位置の穴をキリで開けマーカーで目印を付けます。
キリで目印を付けたポイントに、ピンを両方の親指で爪を立てて額縁に差し込みます。
ピンの先端を差し込みます。相当の力で差し込まないとピンの根元まで入りません。
その後、定規を当てて手のひらで押し込むと楽に入ります(下記の写真参照)。
用意するグッズ
額の裏の上下に上の額縁と下の額縁を吊るすピンの位置の目印をつける。(前述、正確に額縁に吊るす工作を参照)
一番下方の額縁裏への工夫
用意するグッズ
<紐を吊るすピン>
カラーハイタック画鋲(25本入り=画鋲ヘッドは透明です)。平坦な突起のない画鋲が適しています。
<作品を吊るす紐>
女性が髪を縛る輪ゴム?(百均で調達)。透明ナイロンぽい少し伸縮性のある輪ゴム?が最適です。
正確に真ん中の額縁に吊るす工作
一番下の額縁裏の上部中央に、作品を吊るすピンの位置の目印をつける。
<額の裏の上方に吊るすピンの位置の目印をつける方法>。
- 額と同じ幅に紙をカットし、半分に折った後ピンを指すポイントにキリで穴を開けます。
- その紙を元の大きさに広げ、キリで開けた穴を利用し、額縁にマーカーで目印を付けます。
一番下方の作品の額縁裏へのポイント・作業方法
・・・一番下の額縁は縦ですので、写真の上部用紙の穴を利用し、ピンを打つポイントに印を付けます。
横サイズの紙を折り、吊り下げるピンの位置の穴をキリで開けマーカーで目印を付けます。
キリで目印を付けたポイントに、ピンをまっすぐ両方の親指で詰めを立てて額縁に差し込みます。
ピンの先端を差し込みます。相当の力で差し込まないとピンの根元まで入りません。
下記写真の様に、定規を当てて手のひらで押し込むと楽に入ります。ただし写真は真ん中の額縁の例です。
木版画小作品(縦3列)の展示、完成
木版画小作品(縦3列)の展示例、まとめ
・・・従来、書評・年賀状・暑中見舞いなどの小版画作品の陳列は、大きな画用紙に貼り付けて展示してました。
しかし、展示のため小作品を大きな画用紙に貼り付ける作業及び展示終了後の作品返却作業の効率化を考えた結果、
今回は、小版画作品を額に入れた展示にトライしました。展示の統一を性を図るため額は百均で調達しました。
展示作業一つにとっても色々問題点んを探し改善していくことは大切だと思います。
皆でアイデアを出し合って改善を図る中で、グループ内の結束もより強くなります。
第27回火耀会木版画展をご高覧頂ければ幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。