・・・絵画を観賞することが好きで、各地の美術展に足を運んで癒されています。
音楽ファン、スポーツ観戦のファン、いろんなイベントに参加することが好きな方も同じ感覚かもしれません。
従来コロナ禍で自粛が続いた反動もあるでしょうが、最近、旅行や各種イベント、展覧会も復活の兆しが出てきました。
美術館の観覧も増えることが予想されます。
この際、年間パスポートを購入することにしました。
美術館観覧されるあなたが、参考になることがあれば幸いです。
愛知県美術館でお得な年間パスポートの購入方法
なぜ愛知県美術館のパスポートなのか
・・・東京の上野公園には、美術館・博物館が充実しています。
しかし、鑑賞者が多すぎて、チケット購入・ロッカー利用にさえ時間がかかります。
やっと入館してからも、人が多すぎて、ゆっくり鑑賞できません。人間の後頭部を観賞しに来たわけじゃないのに(笑)。
私自身、東京で十分鑑賞できず、後日愛知県での巡回展で再度鑑賞した事がありました。
よって、鑑賞するに程よい入場者の愛知県美術館での年間パスポートを購入することにしました。
年間パスポート(友の会)の入会方法
10F、入会手続き:窓口または郵便振替。
<窓口での手続き>
美術館案内カウンター窓口にて、払込書に住所・氏名・TEL.メールなど記入し、年会費を添えて申し込みます。
*メール:GメールでもOKです。
<郵便振替払込書での手続き>
専用払込書に記入の上、郵便局にて年会費を振り込みます(振込手数料が別途必要)。
入金確認次第、一週間程度で会員証を発行します。
詳細:TEL052-971-5511・FAX052-971-5617。
お得な年間パスポート(友の会)の購入方法
・・・オススメは、美術館案内カウンター10F窓口にて、直接年会費を添えて申し込む方法です。
窓口で申し込み、その場で年会パスポート(友の会)会員証が発効されます。
会員証とともに、開催中の招待チッケト2枚をゲットできます。招待チケットの半券で常設展も観賞可能です。
<会員証発行後に鑑賞>
よって、窓口で申し込み、会員証(友の会)の発行を受けた後、招待チケットで開催中の展示会を観賞できます。
会員証の発行を受けた後、招待チケットの内1枚を使用し、開催中の「ミロ展 日本を夢みて」を観賞しました。
年会費
- 一般会員・・・¥8,000.
- ユース会員(25歳以下)・・・¥4,000.
- 特別会員(個人)・・・¥30,000.
- 特別会員(法人)・・・¥100,000.
一般会員・ユース会員の特権
・・・愛知県美術館(友の会)は、美術が好きな人ならだれでも大歓迎です。
様々な会員特権をはじめ、友の会が主催するイベントや企画にも参加できる機会をたくさん用意しています。(愛知県美術館友の会、入会案内)。
- 所属作品展を何度でも観賞可能です。
- 企画展を年会10回まで鑑賞可能。会員の同伴者1名を年間10回の入場優待分に計上することで一緒に入場できます。
- 広報用として展覧会の招待券、ポスター、チラシが送られてきます。
- 友の会会報誌「空中回廊」が送られてきます。
- 友の会の事業に参加できます。
- 申し込みが必要な講演会には友の会優先枠があります。
- 美術館ロビーのアートショップでは該当商品を割引価格で購入できます。
- 愛知芸術文化センター内の各階レストラン、喫茶店では10%割引となります。
愛知県美術館、常設展
ピカソ作「青い肩かけの女」下絵発見①
「青い肩かけの女」、収蔵経緯
「青い肩かけの女」
ピカソが終生手元に愛蔵し、孫娘マリーナ・ピカソさんが受け継いでいた作品。
東海銀行(現三菱UFJ銀行)が1988年に約14億円で購入。
愛知県美術館が92年に開館するのを前に県に寄贈された作品。
米での光学調査で判明、下層に下絵
ピカソ作「青い肩かけの女」の下層に下絵、米での光学調査で判明との新聞記事を紹介します。
「青い肩かけの女」は、1902年に描かれた。「青の時代と呼ばれる、ピカソが青色を多用した時期の代表作の一つです。
深い青色の背景の前に、青い肩掛けをまとった、うつろな表情を下女性がたたずんでいます。
下絵では画面の中央で大きくうつむいているポーズの人物が描かれており、背中の曲線はそのまま女性の輪郭の一部に利用されています。
調査は昨年5月、県美術館がピカソの展覧会に向けて作品をカナダと米国に貸し出したのに合わせ、
ともに米ワシントンにある美術館ナショナルギャラリー・オブ・アートと、私立美術館フィリップス・コレクションとの産官共同で実施しました。
顔料の成分ごとに異なる光の反射を計測できる「ハイパースペクトルカメラ」を用いて、結果を画像化しました。
火星探検でも利用されている技術で、日本の美術館ではまだ一般的ではないという。
県美術館ではこれまで、エックス線や赤外線などを用いた高額調査を何度か実施してきたが、下絵は見つかっていなかった。
ピカソが「青の時代」の作風を確立したのは20代の初め、まだ貧しく、陰鬱で内省的な雰囲気の作品が多い。
同館の副田一穂学芸員(41)によると、「青の時代」の作品の下層から別の絵画が発見される事例が近年、相次いでいるという。
今回の下絵のように人物が大きくうつむくポーズをした絵画も、いくつか残しています。
福田さんは「視野の柄から何らかのインスピレーションを受けて新しい絵を描いたことが分かります。
ピカソがどのようにイメージを作り上げていったのか、制作過程の一端が垣間見えて興味深い」と話す。
作品は3月21日から、同館のコレクション展で展示されます。(2023/2/17日、中日新聞)。
ピカソ作「酒場の二人の女」下絵発見②
ひろしま美術館
現在、ひろしま美術館で開催中の展覧会「ピカソ 青の時代を超えて」に出展中の「酒場の二人の女」(1902年、同館所蔵)。
「青い肩掛けの女」と同じく、ピカソが20代だった1900年代初頭の「青の時代」の描かれた代表作だ。
青を基調とした重たい画面に、背中を向けた二人の女性が座っている。
同館では2018年から22年にかけて光学調査を日本と米国で実施した。
下層からは、作品とは全く別の、横を向いて首をすくめる女性らしき人物の姿が浮かび上がった。
この時期のピカソにとって、貧しい娼婦や母子は主要な題材だった。
美術館では1998年にも、「酒場の二人の女」についてエックス線や赤外線などの調査をしていた。
当時を知る美術館の古谷可由学芸部長(59)によると、調査ではキャンパスの下層に何か別のものが描かれていることは分かっていたものの、
「当時の調査技術では検証が出来なかった」と振り返る。2000年代後半から、顔料の成分ごとに異なる光の反射を計測できる、
「ハイパースペクトルカメラ」が絵画の調査でも使われるようになり、画面に現れた画像を解析する制度が高まった。
ピカソは「青の時代」に頻繁にキャンパスを使い回していたことが以前から知られており、
これまで約20点の絵画で下絵の存在が分かっている。
展覧会では「酒場の二人の女」のほか、下層から別の柄が見つかった「青の時代」の作品を3点展示。
そのうちの1作「海辺の母子像」(1902年、ポーラ美術館所蔵)は、別の人物像の絵だけでなく、
1902年1月の新聞紙が貼り付けられていた。この発見も、ハイパースペクトルカメラを使った調査によるという。
古谷さんは、「科学の進歩により、作品を通してピカソという作家の息づかいに迫れるようになったことは大きい」と一連の調査の意義を強調する。
「別の主題を何度も描き重ねる創作スタイルは青の時代に培われ、
その後のキュビズムやシュールレアリズムの画風にもつながっていったのだろう」と話す。
ひろしま美術館のピカソ展は5月28日まで。青の時代から晩年までの約70点を並べる。
愛知県美術館の「青い肩掛けの女」は5月31日まで、同館のコレクション展で展示している。(2023/4/28日、中日新聞)。
木村コレクション展示室
・・・常設展示室の一画に木村コレクション展示室があります。同コレクションの解説を記載しましたので、ご参考になれば幸いです。
木村定三コレクション
・・・木村定三(1913~2003年)は、名古屋市在住の著名な美術収集家でした。
そのコレクションは、木村氏の生前にはごく限られた作品が展覧会に出品される程度で、
美術関係者ですらその全容を知ることは出来ませんでした。
愛知県美術館は、生前の木村氏から344点の美術作品をご寄贈いただきました。
木村氏がご逝去されてからは、ご遺志を継がれた美保子夫人から遺された2920点をご寄贈いただきました。
ご寄贈いただいた総数は3264点になります。なかでも江戸絵画の浦上玉堂、また近代絵画の熊谷守一、
小川芋銭、須田剋太などは、質量ともに日本でも有数のコレクションを誇っています。
愛知県美術館では、このコレクションを「木村定三コレクション」と名付け、所蔵作品展などで展示公開しています。
木村氏の収集家としての活動は、美術に対する深い見識と審美眼に基づいたもので、時流の惑わされるとコリのないものでした。
また、木村氏は単なる収集家にとどまらず、若手作家を支援するパトロンでもありました。
移動美術館でも、木村定三コレクションの一部をご紹介します。
木村氏の自由で純粋な芸術観の一端をお感じいただければ幸いです。(引用、愛知県美術館)。
コレクション一部紹介
江戸絵画
富岡鉄斎(1836京都~1924京都)
<虎僊育乕子(こせんこしをはぐくむ)図>
<キャプション>
中国・唐時代の天台山国清寺の僧・豊干(ぶかん)と、その相棒の寅一家が描かれています。
豊干と親虎の後方に巻子(かんす)と茶道具を背負う子虎がいます。
豊干の弟子、寒山(かんざん)は巻子を持つ姿で描かれ、
拾得(じっとく)は寺の厨房を担当していたことから、
この作品の子虎は寒山・拾得を表していると考えられます。
富岡鉄斎は、幕末から大正時代の儒学者、文人画家です。
煎茶もよくし、大正13(1924)年には宇治の黄檗山(おうはくさん)萬福寺で売茶翁記念茶会を開きました。
<本作品の背景>
虎屋京都店の支配人であった黒川正弘氏のために、1914年の寅年に鉄斎が描いたものです。
大きな虎の背に乗る仙人が、二匹の寅の子を従えています。
富夫か鉄斎は明治大正の文人画家で、漢学の造詣が深く、
中国古典画題に基づいた作品を多く描きました。
作品を中心に明らかになる交友関係は、画家をより身近に感じられてとてもおもしろいです。
虎屋の羊羹、美味しいですよね。食べたい。
愛知県県美術館担当者からのコメント(引用)。ミートゥーです(笑)。
与謝蕪村(1716摂津国~1784京都)
<富嶽列松図>*重要文化財*
<キャプション>
三保の松原と思われる松林の奥に、雪でおおわれた白い富士山が描かれています。
松の幹や枝は太めの描線で単純化して描かれ、
山頂が丸みをおびた富士については、
紙に白色顔料の胡粉を予め塗っておくことで、
白雪が強調されています。
<与謝蕪村>
池大雅とともに南画の大成者とされる画家、俳人です。
中国の明・清時代の絵画を学び、様々な画風の作品を描きましたが、
晩年に独自の文人画風を確立しました。
伊藤若冲(1716京都~1800)
<六歌仙図>
<キャプション>
平安時代初期の若の名人たち・六歌仙が、酒の肴にする田楽を焼こうとしています。
戯画化されるなかでも装束などが描き分けられ、一人ひとりの区別がつきそうです。
この画面は、音が通じる芸術の田楽から「楽器演奏図」の見立てという説もあります。
<伊藤若冲>
伊藤若冲は江戸時代中期の京都を代表する個性的な画家です。
青物問屋の家業を弟に譲り絵画制作に専念しました。
中国絵画学習のもとづいた濃彩の緻密な花鳥図が有名ですが、鋭い筆技を見せる水墨画にも優れました。
煎茶具
六花形茶托
青花鶏文杯
青磁三足炉他
展示会情報
2023年4月~2024年4月、展示会スケジュールをご案内します。
開化近代日本の視覚開化 明治(2023/4/15~5/31)
呼応し合う西洋 日本のイメージ
ブログ記事:愛知県美術館、近代日本の視覚開化 明治展。明治展独案内。
幻の愛知県博物館(2023/6/30~8/27)
写真:「尾張名所独案内」より愛知博物館、浅井広国
独案内(=鑑賞ガイド)
明治初頭にたびたび博覧会場として使われた名古屋・総見寺の境内に、1878(明治11年)に誕生した博物館は、5年後に「愛知県博物館」と改称し、県立の博物館となりました。
その後も商品陳列館などと名を変えながら活動した同館は、現在私たちが博物館と聞いてイメージする姿とはずいぶん異なり、
美術工芸、歴史、衛星、教育、農林水産、工業、鉱業など幅広い分野の作品や商品、資料を収集・陳列・販売し、動物園や温室まで備えた一大総合博物館でした。・・・
安井仲治展(2023/10/6~11/27)
写真:凝視(安井仲治)
日本の写真史の中でも傑出した存在として知られる安井仲治(1903~1962)。
短い活動期間にも関わらず、安井は1930年代までに花開いた様々な写真表現のスタイルを吟味し、
多様な対象にカメラを向け、現実の断片の中から強烈な象徴性を掴みだしました。・・・
コレクションズ・ラリー(2024/1/16~4/14)
愛知県美術館・愛知県陶磁美術館 共同企画
写真:(左)鋼鉄に夜作品、(右)縄文土器
1978年に開館した愛知県陶磁美術館(旧名は愛知陶磁資料館)と、1992年に開館した愛知県美術館(前身の愛知県文化会館美術館は1955年開館)。
数十難関の収集活動の結果、現在この二つの美術館にはそれぞれ8000件以上の作品が収蔵されています。
本館では両館の学芸員がアイデアを出し合って、縄文から現代までのコレクションの中から4つのテーマに沿って作品を紹介します。・・・
直近、2023年3月までの展示会
展覧会 岡本太郎、本職?人間だ、済
(2023/1/14~3/14)
最大規模のスケールで、人間・岡本太郎を体感
展示会情報、ジブリパークとジブリ展、済
ジブリパーク開園記念(2022/10/29~12/25)
展示会情報、国際芸術祭「あいち2022」、済
STILL ALIVE 「今を生きる」(2022/7/30~10/10)、本会場:愛知芸術文化センター。
企画展:国際芸術祭会場のまちの歴史と文化。
=地区会場:一宮市・常滑市・名古屋市有松=。
ご参考:国際芸術祭「あいち2022」会場:愛知芸術文化センター、一宮市、常滑市、有松地区(名古屋市)。
愛知県美術館、展示会「ミロ展」情報、済
開館30周年記念 「ミロ展 日本を夢見て」(2022/4/29~7/3)、まとめ
・・・ミロは、ピカソやダリと並ぶ現代スペインの巨匠。
作品の原色の躍動する表現世界は、抽象作家の中でも高い知名度と人気を誇ります。
日本の文化に共感し憧れを抱き、高齢にもかかわらずついに来日を果たしました。
<ご参考>
愛知県美術館 開館30周年記念 「ミロ展 日本を夢見て」
彼の芸術に関する情熱がたくさんの展示品から伝わってきました。
愛知県美術館、まとめ
・・・会員情報、常設展、今後の展示会情報など、情報を発信したいと思います。
お役に立つ情報があれば幸いです。最後までご覧いただきありがとうございました。