・・・伍人展作家の一人、木版画作品でご活躍だった坂本久康氏の回顧展がギャラリー安里で開かれています。
同氏の制作さた版画作品以外のフィギアなど、遺族の方が公開されました。
芸術を愛した同氏の生前の日常を感じる興味深い回顧展となっています。ご高覧頂ければ幸いです。
坂本久康EXHIBITION 回顧展
ギャラリー安里(2024/3/21~27)
- 所在:名古屋市千種区末盛通1丁目18。TEL052-762-5800
- アクセス:地下鉄東山線・覚王山2番出口、左へすぐ。
- 開催時間: AM11:00~PM6:00(最終日PM4:00)。
作品紹介
・・・坂本久康氏の作品紹介に当たり、同氏の制作さた版画作品以外にクラフト作品など、遺族の方が公開されました。
版画作品以外にも同氏が趣味で制作された、フィギア・漢字作品など公開されましたので順に紹介します
大作
・・・展示作品の中で、大きな作品として全紙(727×545mm)が中心、同サイズを大作として掲載しました。
何年経っても坂本氏のユニークな作風は、独特のさわやかさと怪しさそしてモダンさを醸し出しています。
小作品
・・・小作品としてサイズは半切(545×424mm)以下の作品を中心に掲載しました。
EXLIBRIS
・・・EXLIBRISは、蔵書票といわれ版画愛好家の世界に一時期大流行しました。
BOX作品
・・・珍しくBOX作品を拝見しました。BOX展に出品されたのでしょうか。
<表側の作品>
近づいてよく見ても、本物の枯葉に存在する「カミキリムシ」は、作り物か本物か見分けがつきませんでした。
<裏側の作品>
同じBOXの裏側にも「カミキリムシ」が存在します。器用な坂本氏の遊び心を感じます。
こちらの「カミキリムシ」も作り物か本物か見分けがつきませんでした。葉っぱは本物だ~と自分に言い聞かせました。
その他の作品
・・・展示会テーブルに所狭しと置かれているのは、坂本氏が生前掛けたハンドメイドの作品の数々。
作品は、建物・動物・サイコロ・漢字メモ帳など、そのレパートリーとユニークさに驚かされました。
フィギア、建物
建物と動物を合体したクラフトは、なんとも愉快で且つ柔軟な発想をもたらします。
フィギア、動物
思わず手に取りたくなるような、カバ・イヌ・ゾウ・ブタ等愛すべき動物がいます。
くびの長いキリンが目立ちます。ゾウもかなり丁寧に造られています。
漢字4文字、一覧表
よくもこの膨大な数の漢字4文字を考え、何枚も一覧表にし残したものだと感心します。
漢字4文字、さいころ
サイコロ6面に漢字がびっしり埋められています。右側は「漢字一覧表」です。
小作品ファイル
EXLIBRIS
作品交換会
その他
プロフィール
坂本久康氏、2009年6月撮影
主な画歴
- 1928年 昭和3年5月、京都市生まれ。
- 1975年 水彩協会展、以降毎年出品。
- 1976年 中部国展、以降1986年まで毎年出品
- 1980年 国展、以降1985年まで毎年出品。
- 1986年 第26回版画伍人展、以降2018年まで毎年出品。
- 1996年 個展(ギャラリーツインビー)毎年~。
- 1997年 版画伍人展、平成9年度愛知県芸術文化選奨文化賞受賞。
- 1998年 水彩協会メキシコ展、出品。
- 2018年 第59回版画伍人展、最後の出品。
- 2023年 令和5年4月3日逝去(95才)合唱。
伍人展に遺作出品
・・・6月5日~9日開催の伍人展では、須田敏夫氏と共に遺作品も展示しますので、ぜひご高覧頂ければ幸いです。
伍人展から
坂本久康EXHIBITION 回顧展のまとめ
・・・生前同氏と入れ替わる形で、2019年第60回版画伍人展の出展に関わることになりました。
目標とする木版画作品の作家の一人である、同氏に出版を打診した頃がなつかしく記憶に蘇ります。
回顧展では版画作品以外にも同氏が趣味で制作された、ユニークなフィギア・漢字作品など公開されました。
版画作品しか知らない私は、同氏の幅広い芸術活動・センスのよさ、幅広い感性に驚きました。
作品に囲まれ、芸術を愛した同氏の生前の日常を感じる興味深い回顧展となっています。
6月5日の伍人展では、須田敏夫氏と共に遺作品も展示しますので、ご高覧頂ければ幸いです。
最後までご覧いただき有り難うございました。